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ULIジャパン スプリング・カンファレンス2022を開催
ULIジャパンは5月18日から20日にかけて、スプリング・カンファレンス関連イベントを実施しました。
2022年6月21日(火曜日)
詳細については [email protected] までお問合せください。
2022 年 6 月 8 日 香港 / シンガポール発 — アーバンランド・インスティテュート(ULI)がこ のほど発表したアジア太平洋地域の不動産経済予測(2022 年ー2024 年)によると、日本と オーストラリアは香港、中国、シンガポール、韓国を上回るペースで成長しており、2022 年の 経済見通しは明るいものになると予想されます。
本予測が対象とする 6 市場のうち、オーストラリアは今年、最も力強い経済成長を遂げ先頭に 立つと予測されます。2022 年の GDP 成長率は 4.48%に拡大し、長期平均の 2.35%を大きく上 回る見込みです。一方日本では、GDP 成長率は 2021 年に 0.45%であったのに対し、今年はそ の 5 倍にあたる 2.25%になると予想されます。2021 年の力強い回復に続き、香港、シンガポー ル、中国、韓国は今年も底堅さを維持しているものの、それぞれ 1.00%、3.35%、4.85%、 2.0%と経済成長の減速が見込まれます。
アジア太平洋地域でインフレの急激な進行が予測されており、アジア太平洋地域の明るい見通 しに影を落とすことが懸念されます。調査対象 6 市場のうちシンガポールと韓国を除く 4 市場 で、2022 年に物価上昇率が加速し、その後 2024 年までに長期平均まで低下する見通しです。 力強い経済成長と足並みを揃えて、オーストラリアではインフレ率はわずか 1 年前には 3.58% であったのに対し、2002 年には 4.50%に急上昇する可能性があります。一方、香港のインフレ 率は 2.6%に上昇するものの、過去 11 年間平均の 2.81%を下回る水準にとどまると予想されま す。中国と日本は 2022 年にそれぞれ 2.30%、1.65%のインフレ率を記録すると予測されていま す。
ULI アジア太平洋プレジデントのデービッド・フォークナーは次のように述べています。「ア ジア太平洋地域は今年から 2024年まで引き続き上昇軌道にあり、パンデミック後に持続的な回 復に向かうと考えられます。それでも、域内の主要経済国のインフレ率が急上昇すると予想さ れ、短期的な追い風は残っています。このような背景から、今後数年において不動産セクター は底堅さを維持すると予想され、オフィス、物流、商業施設部門ではキャップレートは全体的 に安定すると見られます。
東京の今年のオフィスのキャップレートは 2.60%と、域内で最も低く、市場の見通しは明るい と予想されます。キャップレート 2024 年には 2.30%まで低下する見込みです。このことは、 オフィス資産に対する国内需要が引き続き堅調であることを反映しています。反対に、上海と シドニーのオフィス部門では今年、オフィスのキャップレートはそれぞれ 4.53%、4.40%に達 すると見込まれます。キャップレートは 2 年後に 4.60%、4.50%のピークを迎える見込みであ り、投資余力は幾分残されています。
シンガポールの物流施設部門は、今回調査した 6 つの主要市場の中で最も魅力的であり、今年 の推定キャップレートは 6.4%と最も高いものとなっています。香港の物流施設部門のキャップ レートは 2024 年に 3.40%やや低下する見込みで(2022 年予測:3.55%)、上海では反対に今後 2 年間で 5.10%まで上昇すると予測されています。
東京、ソウル、シドニーについては、キャップレートは 2022 年から 2024 年にかけて安定的に 推移するものと思われます。
商業施設部門は 2022 年から 2024 年にかけてやや改善し、商業施設のキャップレートは 2024 年にそれぞれ 4.20%と 4.33%に低下すると予想されます(2022 年予測:4.30%と 4.38%)。移動制限の影響を受け、上海の商業施設のキャップレートは 2023 年にピークに達し、過去 5 年間 で最も高い 4.88%になると予想されます。
半期ごとに発行される「ULI 不動産経済予測」の調査結果は、アバディーン・スタンダード・ インベストメンツ、AEW、コリアーズ、クッシュマン&ウェイクフィールド、ハイトマン、 JLL、オックスフォード・エコノミクス、ヌビーン・リアル・エステート、フェニックス・プ ロパティ・インベスターズ、シュローダー・キャピタルをはじめとする 10 の主要な不動産組織 のエコノミストやアナリストによる予測調査に基づいて、半期毎に発表されています。また、 JLL、オックスフォード・エコノミクスが提供する過去のデータに基づいています。本レポー トでは、香港、シンガポール、上海、東京、ソウル、シドニーの 6 つの主要な地域市場の主要 な経済および不動産データの 3 年 間 の 予 測 に つ い て 深 く 掘 り 下 げ て い ま す 。 また中国、日本、韓国、オーストラリアの指標を加えて分析しています。
ULI 不動産経済予測アジア太平洋版(ULI Real Estate Economic Forecast, Asia Pacific)は、 https://asia.uli.org/real-estate-economic-forecast/ からオンラインで入手できます。
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記者・編集者向けメモ
アーバンランド・インスティテュートについて
アーバンランド・インスティテュート(ULI)は、会員によって支えられる非営利の教育研究 機関です。ULI は世界中のコミュニティに変革をもたらす構築環境の未来を形成することを使 命としています。1936 年に設立され、土地利用と開発のあらゆる分野を代表する会員を全世界 で 45,000 名以上擁しています。詳細については、ウェブサイト(uli.org)をご覧いただくか、 Twitter、Facebook、LinkedIn、Instagram をフォローしてください。ULI はアジア太平洋地域に 2,600 名以上の会員を擁しています。ULI アジア太平洋の詳細についてはウェブサイト (asia.uli.org)をご覧いただくか、Facebook、Instagram、LinkedIn、Twitter をフォローして ください。
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